『ぼくが生きてる、ふたつの世界』

2024年9月28日

『ぼくが生きてる、ふたつの世界』を観ました。


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 観たら評判良い理由がわかりました。楽しい映画なんですよ。湿っぽくて重苦しかったら嫌だなと思ったけど、全然そんなこと無い。

呉美保監督、映画うまいですね。今まで不勉強で存じ上げませんでした。過去作観なきゃ。

 

 主人公の父と母がすごく良い夫婦なんですよね。ここに揺るぎない愛があるから、何が起こっても救われるし陰気にならない。愛情深くて可愛いお母さん最高なんだけど、お父さんも良いんです。おおらかで人をホッとさせてくれる。

息子も基本良い子。ですが、思春期のアレで積もり積もったものが爆発しちゃう。母にぶつけちゃう。傷つけて自分まで傷ついちゃうやつ。「ああ〜自分もやったわ」と思った人も多かったのでは?

デリカシー無いけどパワフルな祖父母。出版社の面々。パチンコ店で出会った女性。面白い人がいっぱい出てくるし、笑っちゃうこともたくさん起こります。

 

 コーダについては『コーダ 愛のうた』で履修済みでしたが、今回日本ではどんなかが分かりました。手話サークルの仲間、良かったな。バースデーの場面、すごく楽しかった。ああいう歌い方だってあるんだと思いました。なんだかじーんとしました。また、聾者役は聾者が演じているそうで、日本に魅力的な聾者俳優がこんなにいたのかと驚きました。

 

 訪問販売の場面も印象的でした。聴こえないから、日本語通じないからって、はなっからコミュニケーションを諦めるの良くない。分かろうとしよう、相手を尊重してきちんと応対しようと思いました。

 

 主演の吉沢亮さんはコーダの役を自然に演じていてすごいです。そうとう努力されたんだと思います。子役(3人かな?)も良くて、誕生シーンからガッチリ心掴まれました。ダメな時も気持ちわかるし、応援したくなる主人公でした。

 

 見かけは地味かもしれないけど、どんな人が観ても面白い映画だと思います。観たら人に薦めたくなるよ。私もおすすめします。ぜひ!

 

テーマ曲をもう一度聴きたいんですが(『letters』下川恭平)

 

あとパフェ食べたい…

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