2024年10月27日
埼玉県立歴史と民俗の博物館に行ってきました。
この日、鷹匠が鷹を飛ばすイベントがあるということで、楽しみにしていました。
13時からですが、30分前にはかなりの人が集まっていました。鷹匠体験の受付をしていました。鷹匠の皆さんも岩槻から鷹をつれていらっしゃっていました。鷹が一羽だけかと思ったら、たくさん来てました。私が事前に近くで確認したのは5羽でしたが、全部で15羽とか聞いたような。フクロウもいました。大きいのも小さいのもいました。鷹匠さんもご年輩から子供のかたまで男性も女性もおられました。
館長と鷹匠からのあいさつ・説明の後、いよいよ実演です。飛ばせる前に鷹を手に留らせたまま鷹匠の皆さんが会場を3周ほど回りました。こうして鷹に周りの木などを覚えさせるそうです。まず建物の上階に居た一羽がサアッと降りてきて、放鷹が始まりました。人から人へ・周りの木に飛ばせてそこから戻ってくる・紐につけた疑似餌を捕えさせる、などなど。颯爽と飛ぶ姿は格好いいです。撮影しようとしましたが速くてムリでした。けっこう低い位置をシュウッと飛びます。ここまで訓練するのはそうとう大変なことでしょう。人ではなく手袋をめがけて飛んでくるように躾けるそうです。なぜなら鷹匠ではなく殿様の元へ帰って来ないとダメだからです。鷹匠の手袋は大きく厚く丈夫そうで、片手にだけはめます。飛んでいない時はいつもその手袋に留ります。鷹の年齢はゼロ歳から20歳までで、ピーピーさかんに鳴いてる子はゼロ歳児だそうです。そしてオスよりメスのほうが一回り大きいのだそうです。鷹匠体験をしたかたが、鷹が飛んで来て手に留るときの感触はフワッとした感じと感想を述べられていました。
すっかり鷹ファンになったところで館内の展示を観ました。特別展『鷹のおでまし ―鷹狩の美術―』。歴史を学べるだけではなく、素晴らしい絵画が揃っていて美術鑑賞としても楽しめました。
鷹狩りはなんと日本書紀に記されています。そんなに古くから!
いくつか有った鷹狩り絵巻が良かったです。絵巻の中にいろんな人が出てきていろんなことをしています。みんなが鷹狩りで盛り上がってる中居眠りしている人がいました(2人)。田舎の風景がのどかです。
大きな鶴がよく出てきます。鷹に襲われたり人間に組み伏せられたりしてかわいそうなんですが、身近な存在だったことがわかります。
韃靼人の鷹狩を描いた豪華な大屏風もありました。その時代に流行った画題らしいです。韃靼人=モンゴル人かというとそう言い切れないようで、ちょっとややこしいですね。
河鍋暁斎が描いた『絵本鷹かがみ』が良かったです。線がきれい。鷹の正面顔がたまりません。こちらの本、早稲田大学図書館がデジタル化していて、全ページ見られます。https://archive.wul.waseda.ac.jp/kosho/ni15/ni15_02543/ni15_02543_0003/ni15_02543_0003.html
殿様も鷹の絵を描いていて、上手かったですね。
絵だけではなく、武士の手紙とか、法律の文書とか、狩った獲物の調理法を書いたものとかもありました。
いろんな角度から鷹を堪能できる展覧会でした。良かった〜!図録も買ってしまいました。
剥製です
我らがシラコバトも狩りの対象でした
せっかくなので常設展も観ました。何度も来ていますが、飽きません。とにかくいっぱいあるので、いつも最後の方は疲れはて流し見になってしまいます。次に来たときは後半を重点的に観ようかな。
帰る頃は外は暗くなっていました。
この日は衆院選投票日でしたが、鷹見たさに別日に期日前投票を済ませていました。大正解でした。鷹大好きになりました。
鷹さん鷹匠さんありがとう😊
ところで11月3日に岩槻で鷹狩行列が催されます。鷹のおでましもあるとのことなので、出かけられてはいかがでしょうか。https://www.city.saitama.lg.jp/006/014/008/003/013/007/p117206.html